人と関わらない期間工の仕事・バイト

期間工の仕事って楽なの?期間工の仕事と業務内容

求人情報誌などでも、目立つ期間工のお仕事。期間を定めて働くことで、短期間でしっかりと稼げるのが特徴です。

 

どんなにお金が稼げるとしても、気になるのは仕事の内容や人間関係ではないでしょうか。期間工の仕事について人間関係も含めて解説していきたいと思います。

 

期間工とは

期間工とは、名前の通り一定の期間工場で働く契約社員のことです。

 

一般的な契約社員との違いは働く期間が明確に契約で決められる点で、繁忙期に募集が多くなるのが特徴です。

 

工場というと派遣社員として働いている人が多くいますが、期間工は働く先の会社と直接雇用を結ぶところが違いとなってきます。

 

繁忙期に入るため、作業人員を確保しなければいけないなどの理由から、募集数が多く未経験でも働けることも多く、特別な技能を身につけていない人やフリーターでも働きやすいお仕事です。

 

期間工の仕事内容

期間工は自動車工場や電子部品などの分野で多くの募集がかかります。

 

生産ラインでの作業が大半を占めますが、1つの工程を受け持ち作業することが、期間工の仕事の基本です。

 

自動車工場でプレス工程を受け持ったり、部品をつなぎ合わせる溶接工程をしたりするなど、細かに分かれていますが、雇い入れる会社側で資格などを考慮して設定します。

 

難しそうに見えますが、ほとんどの工程は機械で行うため、初心者でもできる仕事です。

 

誰でもできることもありますが、生産ラインの中で欠かせない仕事を受け持つため、やりがいのある仕事になるでしょう。

 

期間工の業務時間

期間工の業務時間は、業務内容によって異なりますが、勤務シフトが設定されることが一般的なので、この時間に従うことになります。

 

交代勤務が基本ですが、二交代や三交代以外にも、常昼と呼ばれる勤務形態もあります。
シフトを取り決めたうえで交代勤務をしていきますが、一定期間でシフトの変更が入るため、夜だけになったりすることもありません。

 

連勤の中で日々シフトが変わると、身体を休める時間に問題も出てくることから、1週間単位などで交代するのが基本になります。

 

身体の負担も考慮されているので、安心して働けるでしょう。

 

期間工の職場の年齢層

期間工は名前の通り、特定の期間、そこで働く人が多いため、いろいろな人が働いています。企業や業務内容、周辺環境でも働いている人の年齢層には違いが出てきます。

 

仕事の内容にもよりますが、50代の人が働いていることも珍しくなく、実際に30代は若いと言われることもあるほどです。

 

平均的な年齢で見ると、20代から30代という職場が多くみられます。

 

体力的に余裕のある若い年齢層が、期間工として必要とされやすいのは確かですが、年齢が上でもできる仕事が割り振られます。

 

ただし、いくら若くても18歳未満が働けるような期間工の募集は、ほぼありません。未成年の場合には、親の同意や承諾が必要で、身元保証人が必要なことも出てきます。

 

期間工として働く職場の人間関係はどう?

期間工の場合、一度にかなりの人数を募集する傾向があります。年齢層も幅広いため、休憩時間に同僚と色々な話をする機会もあるでしょう。

 

実際に勤務している時間は、工場内で仕事をするのが大半なので、業務内容以外で会話をすることはほとんどありません。

 

業務内容に関しても会話の必要ないことも多く、仕事内でのコミュニケーションは、担当のリーダーや上司だけになることもあります。

 

休憩時間程度しかコミュニケーションを取る時間もないため、顔見知り程度にしかならないこともよくあるのが期間工の職場です。

 

寮に入るときには、食事の時間などで顔を合わせることも出てきますが、実際にこの程度しか接点がない場合も珍しくありません。

 

期間工は短期間契約ですし、入社時期にずれも生じるため、人間関係は濃くなりにくいのが特徴です。

 

もちろん、就業環境でも違いはありますが、会話が苦手な人でも安心して働くことができます。

 

ただし、短期間とはいえ業務をこなしていく必要はあるので、会話が苦手でも同じチームでの挨拶はしっかりとかわすことは働いていく上では大切です。

 

期間工の給料(年収・手取り)

期間工の魅力の一つとして高い給料(年収)があります。

 

期間工の募集を見ると、あまりに高水準なことも多く、本当にそこまで稼げるの?と疑問に感じることもあると思います。

 

これまでに支払った給料の例など、いろいろと発表されている数値がありますが、働く時間や条件でも異なる点には注意しなければいけません。

 

期間工を募集している企業の大半は、大手メーカーと呼ばれる企業なので比較的就業規則もしっかりしており、残業も少なく休日出勤も年間数日という企業が多いです。

 

給料の基本は日給制で、標準労働時間の7.83時間が基本になります。月の労働日数も週休二日を最低条件にすると21日程度になるでしょう。

 

月給で計算した場合、この日数条件でだいたい20万円前後になります。

 

これに残業代が含まれ、一時金や年収を計算すると、年収で400万円程度になるのが期間工の範囲といえるでしょう。給与設計上狙っている部分であり、300万円〜400万円にはなるように計算されていることが多いです。

 

ただし、年収は、勤務地や配属部署によっても上下します。

 

500万円近いところも出てくるのは、職務内容と部署の違いが大きな要因です。

 

手取りとして計算した場合には、年収は大きな差が出ますが、残業も含め月24万円程度になれば、手取りとして20万円程度は残り、結構稼げる仕事と言えるでしょう。

 

期間工に必要な資格・あると有利な資格

期間工で働く上でも、資格があると仕事の範囲が広がります。大手メーカーが中心となることからも、有資格者でなければできない仕事があったり、経験があっても作業させてもらえない仕事なども出てきます。

 

期間工としてメリットが出てくる資格としては、フォークリフトがあります。
有資格者しか行えない仕事の一つにも挙げられ、資格を持つことでフォークリフトでの荷物の移動を行えます。

 

資格の取得には費用がかかりますが、取得難易度としては高くないため、期間工で持っていると有利な資格になるでしょう。

 

同様に玉かけや床上式クレーンもあると仕事の幅が広がります。
クレーンを動かせても、玉かけがなければ吊りワイヤーをかけることができません。重量物を移動させなければいけないことが出てくれば、自然と資格が生かせるでしょう。

 

その他有効な資格として、溶接もあります。溶接は経験も問われますが、鉄を扱う仕事では必須の資格です。

 

特に重機メーカーで期間工として働く場合、ロボット溶接を使った流れ作業にはできない場合があります。

 

1台ずつ作り上げていく工場も多いため、手作業で溶接をすることになります。その際に溶接の資格があれば、こうした工程で有効に使えます。

 

逆に期間工に資格がなければいけないのかと言えば、そんなことはありません。資格がなくても働くけますし、会社によっては入社研修を受けるときに資格を取らせてくれるところまであります。

 

働きながら勉強して取得するという方法もあるでしょう。期間工として働くときには、事前に細かく確認してみるのが大切です。また、給料のアップなどを目指して資格取得に励むのも良いでしょう。

 

期間工の魅力

期間を決めて働くことになる期間工は、労働契約がはっきりしています。そのため、「短期間で稼げる」のは、大きな魅力になります。

 

月給だけを見ると、そこまで稼げないと思うかもしれませんが、普段聞かないような名目の手当てが支給されます。

 

例えば、満了慰労金は、契約満了後に契約期間に応じた出勤日数に対して支給される手当で、欠勤や遅刻、早退などが少ない人は多く支給される仕組みになっています。

 

その他、満了報奨金は、契約期間満了者がもらえる仕組みで出勤状況にあわせて支給される手当で給料の〇ヶ月分が支給されます。

 

他にも食事の補助や赴任手当、経験者手当など色々な手当てが付くため、給料の面においてはとても魅力的な働き方になるでしょう。

 

また、寮に住みながら仕事をする場合には、生活費を抑えられます。食事補助も活用できれば、食費も抑えられ、使うお金がかなり絞り込めるでしょう。

 

正社員登用があるなら、短期間の契約が終わったのちに、安定した仕事に就くこともできます。逆に短期間の契約を生かして、自分の時間として自由に使えるのも魅力的な部分です。

 

大手メーカーが中心なので、就業時間もはっきりとしており、時間に余裕がもてます。この時間を利用しながら、将来の夢をかなえるために資格の勉強もできるでしょう。後々の将来の夢をかなえるための手段としても、期間工の働き方は魅力に満ちています。

 

また、女性でも待遇が男性と変わらないところも魅力です。短期間でできるだけ稼ぎたいと考えているときには、男女差のほとんどない期間工は選択肢としてもおすすめできます。

 

アルバイトと比較すると、驚くほど高い給料をもらえるので、決まった期間をしっかりと働ける人には性別年齢を問わず、魅力に満ちた働き方といえます。

 

期間工の大変なところ

勤務体系からもわかる通り、シフトの中で働くため、夜勤や早番となれば、生活のリズムが崩れやすく、慣れるまでは肉体的にも精神的にもつらい場合があります。

 

肉体労働が中心ということもあって、身体への負担も大きく、腰痛持ちなど持病を抱えた方は、対策の必要もあるかもしれません。

 

将来的な部分を見た場合でも、期間を定めて契約するため満了後の保証はありません。自由にできる反面で、契約満了後にどうするのかを考える必要もあるので、気長に働くという面では後の人生設計も考えておく必要があります。

 

期間を定める有期労働契約のため、契約終了後は6ヶ月経たないと同じ職場との再契約ができません。これは、クーリング期間と呼ばれていますが、時間をかけて慣れた職場でも、連続で契約できない仕組みになっています。

 

この期間に別の会社で期間工として働くことはできますが、これも長い目で見ると大変な部分になるでしょう。

 

期間工で働くことに向いている人

期間工の職場は、工場勤務が基本となります。ライン作業のように一定の仕事を繰り返すのが苦痛でない人は、期間工に向いていると言えます。

 

また、シフトの問題からも、夜勤や早番を苦痛としない人にも向いています。

 

業務内容的に、会話をする機会は少ないので一人で黙々と仕事に取り組むことができる人の方が、期間工の仕事での負担は少ないかもしれません。

 

対人関係を好む人よりも、機械仕事が好き、複雑で難しい仕事よりも単純で楽な仕事が好きな人も期間工向きです。

 

短期間の契約なので、何かやりたいことがあったり、その目標のためにお金が必要という人にとっては魅力的な働き方になるでしょう。

 

仕事としては、最初は負担も多くなりますが、慣れてくれば日々の繰り返し作業が多くなるので、楽に働くこともできるでしょう。しっかりと目標を定めている人であれば、期間工は魅力的で働きやすい仕事です。

 

期間工の仕事に就くには

期間工として仕事に就くためには、いくつかのルートがありますが、基本となるのは就業場所での直接雇用になります。

 

メーカーなどが期間工の募集をしていますが、これを見つけて直接応募する流れです。求人情報誌などを見れば、数多くの求人を見つけられるでしょう。他にもハローワークなどに募集が張り出されていることもあります。

 

直接応募するため、自分ですべてコントロールできてわかりやすい反面、すべての人が採用されるわけではありません。不採用になったときには、その先をどうするかを考える必要があります。

 

求人サイトなどでも、期間工の仕事を見つけることができます。求人サイトは検索しやすいのがメリットで、地域を絞って探すこともできます。

 

期間工の特集などが組まれていることも多く、それぞれの仕事を比較しやすくなるのもメリットです。

 

求人情報以外にも役立つ情報が集められていることもあり、期間工として仕事に就くときの助けにもなるはずです。

 

最近ではさらにサービスが充実してきており、コーディネーターが仕事を見つけるサポートをしてくれるところもあります。自分の希望とマッチングする案件を探してくれるなど、これまで以上に使いやすい方法です。

 

その他、派遣会社など人材系の会社を利用するのも、期間工の仕事に就くためには有効な手段です。

 

派遣会社の仕事は、人材を派遣しなければいけません。
期間工の場合にも、どのぐらい人を集められるかで報酬を得ます。

 

派遣会社には、採用率を高めるためにどうすればいいのかといった様々なノウハウがあるので直接応募するよりも高い採用率が魅力です。

 

仮に採用されなかったとしても、派遣会社なので他の仕事に就く選択もあります。そのため、これから先、期間工を含め働く場所を探すのであれば派遣会社はいいかもしれませんね。

 

中には入社祝い金設定していることもあり、年収としても差が付くことがあります。面接のときの対応方法など、求人に対する様々なノウハウを生かすことで、期間工の仕事に就きやすい選択になるはずです。

 

期間工への仕事の付き方にも色々なルートがあるので自分に合った方法を選択し、より良い職場を見つけてください。おすすめは自分でネットで探しつつ、派遣会社などに登録し、サポートを受けるなど複数のルートを作っておくことです。

 

期間工の主な勤め先

期間工の勤め先は色々ありますが、基本となるのは自動車メーカーです。

 

トヨタをはじめとして、日産やホンダ、マツダやスバル、いすゞ、三菱、ダイハツ、日野などの自動車メーカーがあげられますが、日産自動車九州といった企業での募集もあります。

 

ボディ系メーカーや電装会社も期間工を募集しており、デンソーは給料設定が高いことでも知られているほど、期間工としてはメジャーな会社です。
トヨタの子会社であるトヨタ紡績やナビの清算で知られるアイシン・エイ・ダブリュも期間工の勤め先として有名でしょう。

 

日本ガイシは、セラミック部品を製造していますが、やはり給料設定が高いことでも知られています。

 

自動車会社以外でも、重機メーカーのコベルコ建機やコマツ製作所が知られています。

 

自動車会社とはまた違った働き方になる場合が多く、資格を生かして働きたいといったときでも有効でしょう。

 

電子部品メーカーとしては、村田製作所は世界的規模のメーカーでもあり、大規模な募集を行います。太陽誘電ケミカルテクノロジーやプライムアースEVエナジーといった企業も期間工を募集する企業です。

 

他にもキヤノンなどでも募集をしており、それぞれ特色があります。

 

製造関係の仕事がメインにはなりますが、多くの大手企業が期間工の募集を行っています。気になる業種や好きな職種などを選び、あなたに合う場所を探してみてください。

 

まとめ

期間工で働くことには、色々なメリットがあります。

 

人間関係を気にしたりすることなく、仕事に集中できたり、仕事の難易度という面でも、専門職のように高いわけではありません。

 

初心者でも働くことができるので、初めてでも安心です。

 

今の職場が合わない、気楽に働きたい、本当にやりたい仕事を見つけるまでのつなぎで働きたいなどなど、自分の夢を叶えたい人やとにかくお金を稼ぎたい人に期間工は最適な働き方になるでしょう。